書道半紙の選び方・使い方
書道用の紙
書道は基本的に専用の紙に書きます。
タイトルの半紙とは書道用の紙の総称ではなく、サイズのこと。意外と知られていませんが。
私も最初はどのようなサイズがあるのか?全然わかりませんでしたから大丈夫です
紙は日本製、中国製、台湾製などがあり、画箋紙(がせんし)という呼ばれています
以前は和画箋=日本製のものは高価で中国製が安価でした。この数年中国製の価格はどんどん上がっていて物により和画箋の方が安い場合もあります。
選ぶ基準
では、その紙の選び方は?
生産国なのか?は紙特にこだわりがない限りあまり関係ないかと思っています。
私たちのように頻繁に書道用品店で購入する場合はサンプルをもらったり仲間の感想を聞いたり。
たくさん書くのでやはり、価格も考えます。
高価な紙が自分にとって書きやすいとは限りませんし、上手くなる訳ではありませんので。残念なことに。
なんでもそうですが、練習しやすい状態でたくさん経験した方が良いですね。
高価すぎると練習に使うにはもったいないと思って躊躇しては本末転倒ですから
このぐらいの価格なら良いな。と思えるのはお財布と相談です。
安価な紙は一度は使ったことがある、小学生の時のお習字で使用していたような紙質もの。
今だと学童用で販売しているタイプのもの。
大人が使うものでもこれに近いものがたくさんあります。
ほとんどが機械漉きで原材料がパルプのもの。イメージとしてはコピー用紙のようにツルツルした表面です。
表面がツルツルしていると筆はすべりやすいので、書きやすく思えたりもする。。。のですが表情が乏しい。
表情が乏しいとは?ですね。
下の画像をご覧ください
向かって左が機械漉き、右が手漉きの紙に書いたもの。墨と筆は全く同じものです。
表情が乏しいという事がおわかりでしょうか?にじみやカスレが出ない分、線が単調。単調ということは深みが出ていないことなので
奥行など感じられません。
もっとアップにしてみましょう。こちらが手漉きの画箋紙に書いたもの
こちらが機械漉きの紙に書いたもの
書は墨と筆で書くので、滲みカスレがうまく重なり合って奥行が深い表情となり、惹きつけるものがあるのです
出来れば高価なものではなくても良いので手漉きの画箋紙の購入がおススメ。
使い方を工夫する
機械漉きなど買ってしまったら、、
ネットで購入した紙や機械漉きなのか手漉きなのかわからない場合も多い。
【〇〇和紙】と書いてあっても触るとパリパリで表面がツルツルなんでいうのも良くあることです。手漉きの紙はしっとりというかやわらかい触感です
いざ書いてみたら、筆が滑って線の質が単調にしかならない、、というときはいろいろ工夫して使ってみると、ツルツル過ぎる機械漉きの紙でももう少しレベルを上げることが出来ます
①工夫のうちまず【裏を使う】ということをやってみましょう
どんな紙、手漉きのものも触ってみると表といわれるのは裏に比べてツルツルしています。
裏がざらっとしています。
手漉きの紙でしたら、表がツルツルとはいえ機械漉きのようなパルプのツルツルではなくそれなりに筆がひっかるように出来ていますが
裏のザラザラした面を使い、少しでも筆が引っかかるような状態にします。
③墨はほんの少し濃いめにすると良いです。かといって粘るほどではいけませんが
②にじみが出にくいので、書くスピードをゆっくり!
にじませたい箇所では特にゆっくりと墨を紙の奥に入れていくようなイメージで
比べてみましょう。まずこちらが先と同じ機械漉きの表側を使用して書いたアップ画像
今度のこちらが同じ機械漉きの紙の裏側に同じ墨で同じ筆でゆっくりと墨をしっかり入れる感じで書いたものです
下の部分のアップの比較もご覧いただければ。
裏側を使用
どうでしょう?裏に書いた方が表に比べてにじんだ部分もあり、線に表情ができたのがおわかりですか?
絶対にこの紙でなければ、高いものを買わなければならないという事です。工夫次第で上手に使いこなしていけばよいことです
常に自分に書きやすい物だけを求めるのではなく、手に入ったものをどうしたらより良くなるのか?を考えるとさらに自分の引き出しや技術があがっていきます
道具や紙その他をいろいろな側面から見ていけると良いですね!
One reply on “書道半紙の選び方・使い方”
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